有限会社が株券を発行する手続

会社法成立以前の旧有限会社は、旧有限会社法によりその持分を表章する証券(株式会社の株券に相当するもの)
を発行することができませんでした。

 

旧有限会社法第21条
有限会社ハ持分ニ付指図式又ハ無記名式ノ証券を発行スルコトヲ得ズ

 

これにより、会社法及び会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律施行後も、有限会社は、株券を発行することができない会社(株券不発行会社)として取り扱われました。

 

ただし、会社法及び整備法施行後の有限会社は、会社法上の株式会社ですので、会社法の規定する手続に従って、株券を発行することができる会社(株券発行会社)になることができます。

 

株券発行会社になるための手続

@定款の変更
株主総会の特別決議により定款を変更して「株券を発行する旨の定め」を設けます。

特例有限会社における株主総会の特別決議の要件
総株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の4分の3以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)に当る多数をもって行わなければならない。(整備法14条3項)

 

A株券発行会社の定めの設定登記
定款変更の効力が生じた日から2週間以内に株券発行会社の定めの設定登記を申請する必要があります。
登録免許税は3万円です。

 

B株券の発行
有限会社は、株券発行会社になった後も、株主からの請求があるまでは株券を発行しないことができます。

 

株券不所持の申出

株主は、有限会社に対して株券不所持の申出をすることができます。

 

株券不所持の申出は、株券発行後も申出ることができますが、この場合、発行済の株券を提出しなければなりません。

 

株主から株券不所持の申出があると、有限会社は、申出のあった株券について、株券を発行しない旨を株主名簿に記載しなければなりません。

 

株券不所持について株主名簿に記載した後は、有限会社は株券を発行することができなくなります。

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