株式会社設立時の出資金の払込みについて
このページでは、株式会社設立時の出資金の払い込みのいくつかの論点について解説します。
出資金の払い込み時期
株式会社の原始定款は公証人の認証によりその効力を生じるとされていることから、本来、出資金の払い込みは定款認証日以後に行うべきですが、実務では、定款作成日以後の日の振込であれば有効とされています。
ただし、定款作成以前の振込は、発起人間でも出資の合意ができていない状況での払い込みですので、出資金の払い込みとは認められません
法務省民事局商事課発「会社法等の施行に伴う商業・法人登記事務の取扱いに関するQ&A(3-17)」
原則として、定款認証日後に払い込みがなされるべきである。ただし、定款認証前の日付で払い込みがなされた場合であっても、発起人間で出資に係る金銭の払い込み額を定めた後に払い込みがされたときは、設立に際して出資される財産の価額に相当する出資があったものと回することができるので、払込額について定めた定款の作成日又は発起人全員の同意書作成日以降に払い込みがあった場合については、設立の登記の申請を受理して差し支えない。
出資金の払込先
出資金の保管権限は各発起人ありますので、発起人名義の銀行口座等に払い込みます。
口座は新規に開設する必要はなく、既存の口座でも構いません。
発起人でない設立時代表取締役の銀行口座への払い込みは、発起人からの授権があれば可能とされています。
会社法施行後における商業登記実務の諸問題(3)『登記情報』542号
発起人が法人の場合、法人名義の銀行口座等に出資金を払い込みます。
では、発起人法人の代表者個人の銀行口座に払い込むことはできるのでしょうか?
法人からの授権があれば可能であるという見解もありますが、それを許容する先例等は発出されていないので実務においては避けた方が無難でしょう。
払込みがあったことの証明書
設立登記の申請の際に添付する払い込みがあったことを証する書面としての預金通帳のコピーには、払込取扱機関(銀行名等)、口座名義人、出資金全額が払い込まれていることが判明するものでなければなりません。
払込み者として出資者である発起人の名前が記載されている必要はありません。
発起人は代理人により出資金を払い込むこともできるからです。
出資金が払い込まれたことが重要であるので、出資金相当額の残高があったとしても、それは払込みがあったことを証する書面には該当しません。
